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ムシチスワフ県
ノフノフ: :ru:Мстиславское воеводство(00:39, 25 сентября 2017)抄訳
[[File:MścisławskieIRP.JPG|thumb|200px|ポーランド・リトアニア共和国内のムシチスワフ県の位置]]
'''ムシチスワフ県 / ムスチスラヴァス県'''Liquid error: wrong number of arguments (1 for 2)（ / ）は[[リトアニア大公国]]、のちに[[ポーランド・リトアニア共和国]]の県（[[県 (ポーランド)|ヴォイヴズトヴォ]]）である。1566年に設置され、1772年に消滅した。行政中心地はムシチスワフ（現[[ベラルーシ]]・[[ムスツィスラウ]]）に置かれた。
==歴史==
===前史===
ムシチスワフ県域は、[[キエフ大公国の分裂|分領制時代]]には[[リューリク朝]]の[[スモレンスク公国]]の支配領域であり、後に県都となるムシチスワフは1130年代に[[スモレンスク公]][[ロスチスラフ1世|ロスチスラフ]]によって建設された。都市の名はロスチスラフの父[[ムスチスラフ1世|ムスチスラフ]]（ムシチスワフのロシア語名）に因む。12世紀末には、同地にスモレンスク公国の[[分領公国]]である[[ムスチスラヴリ公国]]が成立した<ref>[http://ift.tt/2mY5FZF МСТИСЛАВСКОЕ КНЯЖЕСТВО] // Советская историческая энциклопедия</ref>。
1358年、ムスチスラヴリ公国は[[ゲディミナス朝]]の[[リトアニア大公国]]の支配下に置かれ<ref>[http://ift.tt/2BgQsHn Мстиславское княжество] // Большая советская энциклопедия </ref>、[[カリガイラ]]、[[レングヴェニス・アルギルダイティス|レングヴェニス]]等ゲディミナス朝出身の公が統治した。
1527年に公国は廃されてスタロストヴォ[[:ru:Староство (Великое княжество Литовское)|(ru)]]となり、1566年に[[リトアニア大公]][[ジグムント2世]]によってムシチスワフ（ムスチスラヴァス）県が設置された。
===成立から消滅まで===
[[File:Coat of Arms of Viciebsk Voivodeship.svg|thumb|100px|県章]]
[[File:Banner of Amścisłaŭ Voivodeship.svg|thumb|200px|軍旗]]
県設置3年後の1569年、[[ルブリン合同]]により、[[リトアニア大公国]]は[[ポーランド王国]]と連合国家を形成し、[[ポーランド・リトアニア共和国]]となった。ムシチスワフ県は東でロシア国家（[[ロシア・ツァーリ国]]から[[ロシア帝国]]と変遷）と接しており、ムシチスワフは要塞都市としての強化が推し進められた。行政面では、ムシチスワフ県内には郡（[[郡 (ポーランド)|ポヴィャト]]）は設置されなかった。また、県からは各2名が国会（セイム[[:ru:Сейм Речи Посполитой|(ru)]]）と裁判所[[:ru:Трибунал Великого княжества Литовского|(ru)]]に派遣された。なお、共和国内の元老院（セナト[[:ru:Сенат Речи Посполитой|(ru)]]）においては、ムシチスワフ県知事の席次は低い扱いだった。県章には赤字に騎士（Vytís[[:ru:Погоня (герб)|(ru)]]）を描いた意匠が用いられ、軍旗[[:ru:Хоругвь (военная)|(ru)]]にはその外枠に黄色が用いられた。
ムシチスワフ県域は、[[リューリク朝]]系の公国の統治期には[[正教会]]が奉じられていた。しかし[[ブレスト合同]]が宣言された後の1601年には、正教会の聖職者は全てこれに従い、17世紀初頭には[[カトリック]]の[[小教区]]が設置された。ただし1634年に、[[ヴワディスワフ4世 (ポーランド王)|ヴワディスワフ4世]]によって、[[マヒリョウ|モフィルフ]]を中心地とする正教会の管区（エパルヒヤ[[:ru:Епархия|(ru)]]）が設置されてもいる。
17世紀半ば、ムシチスワフ県は11万0152人の人口を有していた<ref>Сагановіч Г. [http://ift.tt/2mXZ2GM Невядомая вайна 1654—1667]</ref>。しかし1654年に[[ロシア・ポーランド戦争 (1654年-1667年)|ロシア・ポーランド戦争]]が勃発すると、県都ムシチスワフはロシア軍に占領され、大きな被害を受けた。避難しなかった1万5千人が殺害された。
1772年、[[第1次ポーランド分割]]によって、ムシチスワフ県全域が[[帝政ロシア]]領となり、ムシチスワフ県は消滅した。ただし、ポーランド・リトアニア大公国の消滅まで、名目上の県知事は任命され、またムシチスワフ県出身の貴族層（[[シュラフタ]]）から議員が選出され続けた。帝政ロシアではムシチスワフ県域に[[モギリョフ
県]]が設置され、かつての県都ムシチスワフはムスチスラヴリ郡[[:ru:Мстиславский уезд|(ru)]]の行政中心地となった<ref>[[:ru:s:ЕЭБЕ/Мстиславль|Мстиславль]] // Еврейская энциклопедия Брокгауза и Ефрона</ref>。
==行政の長==
==脚注==
===注釈===
{| class="wikitable" style="font-size:x-small; text-align:center"
|+ 関連地名対応表
! ポーランド語
! リトアニア語
! ベラルーシ語
! ロシア語
|-
|ムシチスワフ
|Mscislavas
|[[ムスツィスラウ]]
|ムスチスラヴリ
|-
|モフィルフ
|Mogiliavas
|[[マヒリョウ]]
|モギリョフ
|}
===出典===
<references />
==参考文献==
*Wolff J. Senatorowie i dygnitarze Wielkiego Księstwa Litewskiego 1386—1795. — Kraków, 1885. — S. 29—33.
[[Category:ポーランド・リトアニア共和国]]
[[Category:ベラルーシの歴史]]
[[ru:Мстиславское воеводство]]
'''ムシチスワフ県 / ムスチスラヴァス県'''Liquid error: wrong number of arguments (1 for 2)（ / ）は[[リトアニア大公国]]、のちに[[ポーランド・リトアニア共和国]]の県（[[県 (ポーランド)|ヴォイヴズトヴォ]]）である。1566年に設置され、1772年に消滅した。行政中心地はムシチスワフ（現[[ベラルーシ]]・[[ムスツィスラウ]]）に置かれた。
==歴史==
===前史===
ムシチスワフ県域は、[[キエフ大公国の分裂|分領制時代]]には[[リューリク朝]]の[[スモレンスク公国]]の支配領域であり、後に県都となるムシチスワフは1130年代に[[スモレンスク公]][[ロスチスラフ1世|ロスチスラフ]]によって建設された。都市の名はロスチスラフの父[[ムスチスラフ1世|ムスチスラフ]]（ムシチスワフのロシア語名）に因む。12世紀末には、同地にスモレンスク公国の[[分領公国]]である[[ムスチスラヴリ公国]]が成立した<ref>[http://ift.tt/2mY5FZF МСТИСЛАВСКОЕ КНЯЖЕСТВО] // Советская историческая энциклопедия</ref>。
1358年、ムスチスラヴリ公国は[[ゲディミナス朝]]の[[リトアニア大公国]]の支配下に置かれ<ref>[http://ift.tt/2BgQsHn Мстиславское княжество] // Большая советская энциклопедия </ref>、[[カリガイラ]]、[[レングヴェニス・アルギルダイティス|レングヴェニス]]等ゲディミナス朝出身の公が統治した。
1527年に公国は廃されてスタロストヴォ[[:ru:Староство (Великое княжество Литовское)|(ru)]]となり、1566年に[[リトアニア大公]][[ジグムント2世]]によってムシチスワフ（ムスチスラヴァス）県が設置された。
===成立から消滅まで===
[[File:Coat of Arms of Viciebsk Voivodeship.svg|thumb|100px|県章]]
[[File:Banner of Amścisłaŭ Voivodeship.svg|thumb|200px|軍旗]]
県設置3年後の1569年、[[ルブリン合同]]により、[[リトアニア大公国]]は[[ポーランド王国]]と連合国家を形成し、[[ポーランド・リトアニア共和国]]となった。ムシチスワフ県は東でロシア国家（[[ロシア・ツァーリ国]]から[[ロシア帝国]]と変遷）と接しており、ムシチスワフは要塞都市としての強化が推し進められた。行政面では、ムシチスワフ県内には郡（[[郡 (ポーランド)|ポヴィャト]]）は設置されなかった。また、県からは各2名が国会（セイム[[:ru:Сейм Речи Посполитой|(ru)]]）と裁判所[[:ru:Трибунал Великого княжества Литовского|(ru)]]に派遣された。なお、共和国内の元老院（セナト[[:ru:Сенат Речи Посполитой|(ru)]]）においては、ムシチスワフ県知事の席次は低い扱いだった。県章には赤字に騎士（Vytís[[:ru:Погоня (герб)|(ru)]]）を描いた意匠が用いられ、軍旗[[:ru:Хоругвь (военная)|(ru)]]にはその外枠に黄色が用いられた。
ムシチスワフ県域は、[[リューリク朝]]系の公国の統治期には[[正教会]]が奉じられていた。しかし[[ブレスト合同]]が宣言された後の1601年には、正教会の聖職者は全てこれに従い、17世紀初頭には[[カトリック]]の[[小教区]]が設置された。ただし1634年に、[[ヴワディスワフ4世 (ポーランド王)|ヴワディスワフ4世]]によって、[[マヒリョウ|モフィルフ]]を中心地とする正教会の管区（エパルヒヤ[[:ru:Епархия|(ru)]]）が設置されてもいる。
17世紀半ば、ムシチスワフ県は11万0152人の人口を有していた<ref>Сагановіч Г. [http://ift.tt/2mXZ2GM Невядомая вайна 1654—1667]</ref>。しかし1654年に[[ロシア・ポーランド戦争 (1654年-1667年)|ロシア・ポーランド戦争]]が勃発すると、県都ムシチスワフはロシア軍に占領され、大きな被害を受けた。避難しなかった1万5千人が殺害された。
1772年、[[第1次ポーランド分割]]によって、ムシチスワフ県全域が[[帝政ロシア]]領となり、ムシチスワフ県は消滅した。ただし、ポーランド・リトアニア大公国の消滅まで、名目上の県知事は任命され、またムシチスワフ県出身の貴族層（[[シュラフタ]]）から議員が選出され続けた。帝政ロシアではムシチスワフ県域に[[モギリョフ
県]]が設置され、かつての県都ムシチスワフはムスチスラヴリ郡[[:ru:Мстиславский уезд|(ru)]]の行政中心地となった<ref>[[:ru:s:ЕЭБЕ/Мстиславль|Мстиславль]] // Еврейская энциклопедия Брокгауза и Ефрона</ref>。
==行政の長==
==脚注==
===注釈===
{| class="wikitable" style="font-size:x-small; text-align:center"
|+ 関連地名対応表
! ポーランド語
! リトアニア語
! ベラルーシ語
! ロシア語
|-
|ムシチスワフ
|Mscislavas
|[[ムスツィスラウ]]
|ムスチスラヴリ
|-
|モフィルフ
|Mogiliavas
|[[マヒリョウ]]
|モギリョフ
|}
===出典===
<references />
==参考文献==
*Wolff J. Senatorowie i dygnitarze Wielkiego Księstwa Litewskiego 1386—1795. — Kraków, 1885. — S. 29—33.
[[Category:ポーランド・リトアニア共和国]]
[[Category:ベラルーシの歴史]]
[[ru:Мстиславское воеводство]]
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